韓国の雇用許可制度

ご興味のある方もいらっしゃると思いますので情報だけですが、
VN Expressという最もメジャーなインターネット新聞に右記の記事があったのでお送りします;https://e.vnexpress.net/news/news/vietnamese-flock-for-south-korea-careers-4601137.html

韓国は昔は技能実習制度でしたが、2004年から、転職自由の雇用許可制度(EPS)に変わっています。

記事にあるように政府の外郭団体が言語能力の公的試験をし、それから技能をテストし、
政府が決めた産業別の割当枠(合格枠)の中から、雇用主が採用を決めていきます。
従って政府は入国者の数を制限でき、ベトナム人側もコミュニケーション能力の問題を負っていません。

記事の中にある通りUSD 1,400~USD1,800/month(月々19万円から24万円)が平均賃金で、
それに、法に定められた残業手当がつきます。残業手当込みだと25万円から30万円で、
それを日本にいる技能実習生たちが聞いてうらやましく思っているという記事も読んだ事があります。

韓国国内で貧困にあえぐという事は避けられています。
(日本のように時給900円とか、残業代は値切られて500円という事はありません。)

韓国もウォン安ですが今年の募集枠12,000人に対して23,500人がテストに臨んだというのが
この記事です。直近10年で過去最高だそうです。

最後に日本と台湾の事が書かれていて、6万7千人とか5万8千人とか行っているとありますが、
この両国は極めて賃金が低い、ただし枠が広いという事でよく知られており、
優秀なベトナム人は韓国やオーストラリアに向かうという構図は既に出来上がっています。

20年遅れで日本政府も変えようとしているようですが、特定技能が導入された2019年頃でも
上記事実はよく知られていました。数を多く入れないと日本の中小経営者が耐えられないという
現実があるという事で、特に自民党の建設部会の方々が、現行の技能実習制度を残し、
特定技能も韓国を手本にせず、言語能力については容易なN4程度(9か月程度の勉強時間相当)を
強く主張し、そのように政府(法務省)が折れて制度設計してしまったと、
当時、民主党系の日本語学校の経営者から聞きました。

日本も韓国並みの給与水準に定めてくれると、韓国語を勉強して韓国に行くベトナム人のように
日本に行く方々の数も確保できると思いますが、どのような形になるにせよ、
来てくれる外国人が日本で生活していける制度になるようにと祈っています。